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ブルームレザーってどんな革?
ブルームレザーとは正式な商品名は「ロロマ」と呼ばれる革です。
当店ではお客様が見た目で理解しやすいように「ブルームレザー」と呼んでいます。
その「ブルームレザー」は、
「日本国産の厳選されたステアハイドを使用したタンニン鞣しのワックスレザー」です。
油脂分もしっかり含まれており、表面にはブルームと呼ばれるロウ状の白粉が付いています。
そしてなんと植物性タンニンで2度も鞣しています。
手間と時間をかけて、より堅牢でしなやかな革に仕上げています。
ブルームがあるので表面加工していると思われがちですが、人工的な加工はほとんど施されていません。
ブルームが取れた時に、表面の仕上げは必要最低限にしているのがハッキリ分かります。
天然皮革という素材へのこだわりを感じますね(^^♪
ブライドルレザーとどう違うの?
ブルームレザーの特徴だけ聞くと、高級leatherで有名な「ブライドルレザー」と似ています。
ブルームレザーも油脂分が多く含まれており、ワックスも浸透させていますのでその特徴はまさに「ブライドルレザー」と似ていますです。
決定的に違うのは、用途です。
ブライドルレザーは、馬具用の使用を目的として作られた革です。
一方で、ブルームレザーは様々な用途で使用できる革という感じです。
ブライドルレザーは「馬具用革」ですのでめちゃくちゃ厚みがあります。
ブルームレザーは国産原皮の為、そこまでめちゃくちゃ厚みがあるという訳ではありません。
また、製造工程でも若干違います。
さらにマニアックな話になります。興味のある方だけ読み進めてください。
本物のブライドルはピットで鞣しますが、ブルームレザーはドラムで鞣しています。その際にオイルワックスを表面だけでなく芯まで染み込ませています。
ロウ引き加工も、ブライドルは手塗りでブルームレザーはスプレーです。
ブライドルレザーは屋外使用を目的とした、水分に強い革を作る目的でロウ引きしていますが、ブルームレザーは表面の保護や、可塑性、粘りを持たすためにロウ引きを行っています。
若干ですが、ロウ引き加工の目的も違うようです。
仕入先の担当者さんも、「今は様々な種類のブライドルレザーが出てきていて定義がわかりづらくなっている」とおっしゃたうえで、
めちゃくちゃ簡単に言うと「馬具用」か「そうじゃないか」という違いが一番大きいみたいです。
どんなエイジングするの?注意点は?
エイジングは表面のブルームが取れてきて艶が出てきます。
乾拭きをこまめに行う事で色に深みが出てツヤツヤになってきますよ。
愛情注げば注ぐほど良い表情になってくるので、非常に育てがいのある革です。
ブルームレザーエイジングの過去記事はこちら→ブルームレザー:グレーのエイジング
注意点としては傷が目立ちやすいです。
フルタンニン革全般的にそうですが、表面に傷には弱いです。
ブルームレザーは表面にロウ状の白粉がある時は特に傷の部分だけワックスがとれるので余計目立ちやすいです。
個人的には、小傷はタンニン革の宿命だと思ってますし少々傷がある位の方が本革っぽくて好きですが、
どうしても気になる方は、爪を立てて使わないようにお気をつけください。
また、鞄の中で傷つきそうなモノの近くに置かないようにお気をつけください。
まとめ
ブルームレザーは国産ワックスレザーでブライドルと同じロウ引き加工革ではあるけど用途や製造工程の違いはある。
傷つきやすいけど、磨き込めばツヤツヤにエイジングするよ!
という感じの革です。
高級感あって育てがいのある革なので本革好きにはオススメです!