この作業って多分レザークラフトする上で一番重要だと思ってます。個人的に。
1枚の革を無駄なく使うには、意外と経験がモノを言う作業です。
革(半裁)って大きいですけど、実は使えない部分って結構あります。
繊維の向きや密度の関係から、パーツによって取れる場所や取れない場所っていうのもあります。
これらを全く考慮せずに裁断したら、耐久性に差がでます。
かと言って全部が全部、繊維が詰まってる良い所だけ使う訳にもいかないです。
レザークラフトする人なら、革を無駄なく使ってあげるようと思うのが当然です。
命を頂いている訳ですから。
ご飯を残さず食べましょうっていうのと同じです。
繊維の密度や方向、負荷がかかるパーツかどうかの見極めが大事になってくる訳です。
この作業の時は特に生き物を相手にしてるって感じですよ。
1枚1枚全然違いますし。
ですから裁断の時は自然と背筋が伸びます。
写真は猫背ですよって?
気持ちがって事です。
良い状態で長く使って貰えるようにと、手で触り、状態を確認しながら1パーツずつ真剣に包丁を入れていきます。
革なので伸びるのは仕方ないのですが、今までに極端に伸びやすい革商品に出会った経験がある方は、もしかしたら裁断が原因かもしれませんね。
商品になってしまったら中々分からないですけど、今後レザー商品を購入する時に参考にしてみて下さい。