<良い革商品とは?>
今回はPonteの店主が思う良い革商品についてのお話です。
レザー好きな方なら誰しもが「良い革商品」が欲しいと思います。
よく、お店で「これは良い革使ってますよ」とか「レザーですから味出ますよ」とか「○○産ですよ」とか、よく耳にしませんか?
良い革ってなんぞや?って思いませんか?
前置きしておきますが、何をもって良い悪いと言うかは各個人の価値観で全然違うと思っています。
その上で、あくまで個人的な意見を述べます。
革も原皮の段階で良い悪いは分かれます。ランク付けされます。
そこから、どんなタンナーさんにどの様に鞣されるかで良し悪しって決まってくると思います。
だから、「良い原皮を一流の技術を持ったタンナーさんが職人のこだわりを持って鞣した、本当に良い革です」って言えば、お客様も納得しやすいと思います。多分。
レザーですから味でます、というのも、少し違和感があります。
味でない革ってのもあったりする世界です。興味のある方はバイキャストレザーとか調べてみると良いかもしれません。
まぁ人工的なシワも味と言えば味か。。「味」の捉え方は様々ですからね。
どの様な味が出るのかを伝えるのが大切ではないかと思います。
革の魅力は何といっても経年変化(エイジング)でしょう。
何年も使い込まれた革商品は、それだけで見ていて嬉しくなります。持ち主様との相棒感ハンパないです。
個人的にはヌメ革が飴色に変色していくのが大好きです。
あの変色はタンニン成分によるものです。タンニンって光にも弱いんで変色します。
変色させたい方は迷わずタンニン鞣しの革を選ばれた方がよろしいかと。
○○産ですよって、これ一番よく聞きます。
革商品を買いたい人が知りたいのはそこじゃないでしょうに、と個人的には思います。
どこかのお店でこういう接客受けたら、聞いてみて下さい。
タンナーさんは?鞣し方は?クローム?タンニン?コンビ?ピット?ドラム?
笑顔で接客されながら、内心早く帰れと思われるはずです。
店員さんに嫌われても責任は取れかねますのでご容赦下さいませ。
要するにブランド名や原産国だけで革商品を買って欲しくない訳です。個人的に。
と言っても、私もブランド名とデザインだけでレザーアイテムを買っていた一人です。何も分からず、オシャレなショップに置いてある、有名ブランドの商品を、オシャレでイケメンな店員さんに上記の言葉の通りに勧められるがまま、コツコツ貯めたバイト代払って買っておりました。
ブランド批判や、オシャレでイケメンな店員さんを妬んで、嫉妬から言っている訳ではありません。
ましてや、ブランド名や原産国で革商品をご購入された方を責めているつもりは全くありません。
これは私も含めた、作り手と売り手の問題だと思ってます。
革とは本来こういう物ですよという事をもっと伝えるべきなんだと思います。
ただ単に金儲けの道具として作られた革商品ではなく、革に対する職人さんの想いが詰まった商品こそが、本当の意味で良い商品だと思います。個人的に。
あまり言うと各方面からバッシングされる恐れもありますので、この辺で。
何度も言いますが、あくまで個人的な意見です。
各方面の方、一個人の戯言と受け取って頂ければ幸いです。
革に対する熱い想いや、豊富な知識や、確かな技術を持った職人さん、また作り手の想いをキチンと伝えてくれる販売員さんは日本に数多くいらっしゃいます。
Made in ○○やブランド名だけではなく、職人さんの想いに注目して革商品を選べば、レザーってもっと面白いし奥深いと思いますよ。個人的には。